歯周病と血管障害(脳梗塞・心筋梗塞など)は関係ありますか
歯周病の細菌はお口の中だけではなく、身体にも影響が及んでしまいます。
歯周病は、40歳以上になるとほぼみなさん罹患している方が多く、年齢を重ねていくと全身の病気を発症する方も増えてきます。
今回は歯周病が与える血液への障害についてお話してまいります。
歯周病と血管障害(脳梗塞・心筋梗塞)は関係ありますか?
歯周病の細菌が発生させる毒素は、脳梗塞や心筋梗塞を進行させてしまう動脈硬化を引き起こしやすくしてしまうものです。
口腔内にいるはずの歯周病の細菌が血管内に入り込むことで、動脈硬化が促進してしまい血液内のプラーク沈着が増えて行き次第に剥がれ落ちます。
それが細い血管に詰まることで脳梗塞・心筋梗塞・狭心症などの引き金になってしまいます。
どうやって血液中に細菌が入り込むのですか?
歯周病は慢性的に歯肉が腫れており、お口の中は常に炎症がおきている状態です。
炎症が起きていると歯ブラシなどのちょっとした刺激で歯肉が傷つき、出血しやすくなります。
その傷ついた歯肉から歯周病の細菌は血管内に入り込み、全身へと巡ってしまうのです。
どうして歯周病菌が血液障害を引き起こすのですか?
歯周病が進行すると口腔内で内毒素や炎症物質を多く発生させます。
傷ついた血管から血液に入り込み、全身へと流れるとその内毒素と炎症物質が血管壁にまで炎症を起こすようになってしまいます。
その結果動脈硬化が生じ、さらに重症化すると血の塊の血栓を作り出してしまいます。
血栓ができることで血管が詰まってしまい、酸素供給が滞ってしまいます。
この血栓が心臓の血管で詰まれば心筋梗塞、脳で詰まれば脳梗塞につながります。
すでに脳梗塞や心筋梗塞を患っている方は、すでに血圧やコレステロール・中性脂肪などに気を付けるように言われています。
歯科の分野からも上記に合わせて歯周病のコントロールが必要になってまいります。
特に脳梗塞に関しては歯周病にかかっている人の方が、2.8倍脳梗塞になりやすいと言われています。
動脈硬化の予防の観点でも、促進させないように気を付けるためにもお口のケアも一緒に考えられると良いでしょう。
脳梗塞と歯周病の関係性は?
歯周病が原因で脳梗塞が発症してしまった場合、何かしらの原因により脳に分布する血管が詰まってしまったということです。
血流が流れなくなることにより酸素不足に陥り、脳に十分な栄養が送られず脳細胞が壊死してしまう病気です。
一般的には突然発症することが多く、急に片側の顔のゆがみや手足に力が入らなくなるといった症状が現れます。
そして一度壊死してしまった脳細胞は元に戻ることはなく、中には後遺症が残る可能性もございますし場合によっては命にも関わる恐ろしい病気です。
心筋梗塞と歯周病の関係性は?
日本人の死因の第2位にあげられる心臓病の中で代表的なのが心筋梗塞です。
冠動脈に血栓ができることで心臓に酸素や栄養が送れなくなり、心筋が壊死してしまう治療が遅れると死に至る恐ろしい病気です。
中高年層に多く見られ、高血圧・糖尿病・高コレステロール・肥満・喫煙・運動不足・ストレスなどが危険因子として挙げられます。
そして上記に加えて重度の歯周病が心筋梗塞のリスクを高めてしまいます。
歯周病による血液障害を予防するためにはどうしたらいいですか?
歯周病による血液障害を予防するためには、まずは毎日しっかり丁寧な歯磨きをしましょう。
歯周病はサイレントキラーとも呼ばれ、急に発症・進行するものではなくご本人が気付かないうちに少しずつ進行します。
その進行を食い止めるためにも日々の歯ブラシはとても重要です。
そして定期健診にて自分で取り切れない部分の汚れを取り、歯周病が進行していたら早期治療されると良いでしょう。
毎日の身体の健康のためにも歯周病対策をしていきましょう
歯周病菌はお口の中だけに留まらず、血液からも身体に悪影響を及ぼしてしまうことが分かりました。
歯周病だけでも色々症状があって辛いのに、それで全身にも影響が出てしまうのはなんとしても食い止めたいものですよね。
歯周病治療も積極的に歯科医院で受けて、お口も身体も健康に過ごせるようにしましょう。
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