加齢によって歯の本数は変わりますか?
人間の歯は初め乳歯が10本生え揃い、その後永久歯が28本(親知らずを除く)生えそろいます。
その後いろいろな原因で歯を失ってしまう方が多いですが、その中でも特に歯周病により歯を喪失しやすいのが現状です。
今回は加齢によってどのように歯の本数が変化していくのかを考えていきます。
加齢によって歯の本数は変わりますか?
高齢になると残っている自分の歯の本数は少なくなります。
後期高齢者の平均残数は約16本で、総入れ歯を使用している方は3割にもなります。
しかし現代は歯に対する意識が高まっており、喪失する本数は減少し改善傾向にあります。
加齢と共に歯の本数は減少していく原因は?
歯の本数が減少してしまう原因は多くが虫歯、歯周病です。
特に歯周病は歯を支えている歯槽骨を溶かしてしまい、一度罹患するとなかなか改善が難しいので歯の喪失本数は高くなります。
虫歯で歯を失う方も多く、くりかえし治療することで歯が小さくなり失われる可能性が高くなります。
他にも外傷(事故など)や矯正治療により抜歯をし、全体的な本数が少なくなることもございます。
加齢が原因で歯が抜けるのですか?
加齢のみが原因で歯が抜けることはありません。
ただ加齢とともに免疫力も落ち、上記で挙げたような歯周病や虫歯が進行しやすくなってしまうのも事実です。
さらに何十年も同じ歯を使用していると摩耗・咬耗(咬み合わせや歯ブラシで起こる摩擦によるすり減り)が起きやすくなります。
摩耗・咬耗も進行してしまうと保存が難しくなってしまうので、歯を喪失する可能性がございます。
一概に加齢のみで歯を失うわけではないですが、加齢も歯を失う要因の1つではあります。
日本と外国との歯の喪失割合の比較は?
外国と比べると日本人の高齢者は比較的歯が残っている割合が高いです。
WHOで収集・公表されている指標を確認して見ると日本人の歯の喪失本数は良好です。
65歳以上で歯のない人の割合
・日本 10%
・中国 11%
・米国 26%
・インド 19%
・ポーランド 25%
・スリランカ 37%
(歯科疾患実態調査2005年から算出)
歯の平均寿命とは?
歯は一生使うのはなかなか難しく、調査によればその平均寿命は60年と言われています。
日本人の平均寿命が84歳なので、多くの方が亡くなるまでに数本の歯を失ってしまうことになります。
では実際どの年齢でどれくらいの本数を失うのか見ていきましょう。
40歳代で初めて歯を失う
若いころは歯を失う想像をしていなかった方も、40歳代ごろに初めて歯を失う危険性が高くなります。
40歳代で失う歯の平均は1.5本です。
さらに50歳代では2.5本ほどの歯失う方が多く、ここまででおおよそ4本の歯を失います。
60歳代で歯の喪失本数が加速していく
60歳ごろになると日々の口腔ケアの結果が大きく響いてきます。
60歳代では約3本、70歳代では5.5本以上失う方が多いです。
全体で考えると80歳を迎えるまでに半分近くの歯を失う危険性がございます。
どうすれば加齢による歯の喪失を防げますか?
歯を守るためには歯周病・虫歯にならないように予防することが大事です。
一番の近道は毎日しっかりブラッシングをし、定期健診にて歯石取りとブラッシング指導を受けることが大切です。
毎日のブラッシングだけではどうしても不十分になってしまうので、専門的なプロフェッショナルケアを受けるようにしましょう。
合わせて歯並びが悪いと頑張っても清掃不良となりやすい為、早めに矯正治療を受けるのもおススメです。
8020運動について
厚生労働省では8020運動を推奨しております。
「80歳になっても20本以上自分の歯を保ちましょう」という活動で、しっかりブラッシングや歯科医院での清掃を受ければご自分の歯を多く残せるということです。
80歳までご自分の歯がしっかり残っていれば、お話する時やお食事にも困らず日々の生活がより豊かなものとなります。
健康な歯をなるべく残してQOLを向上させよう!
ご自分の歯がたくさん残っていると入れ歯による不快感に悩まされることも少なく、お食事もしっかり噛めるのでQOLの向上につながります。
永久歯は失ってしまうと二度と生えてこないので、失う前に失うリスクや危険性を学びご自身の歯を大切に守っていきましょう。
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